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【電磁開閉器】電磁接触器とサーマルリレーの原理、構造、違いについて

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概要

電磁開閉器(マグネット)はモーターなどの動力回路における、電路の開閉を担っている機器です。

イラストのように基本的には動力回路において、負荷の直近上位に設置されます。

継電器(リレー)などと同じで、電磁石の励磁を利用して接点の入切を行います。

電磁開閉器(マグネット)の回路構成について

主な役割は以下の二つです。

  • モーターの起動停止
  • モーターの過負荷保護

電磁開閉器は電磁接触器熱同継電器(サーマルリレー)の二種類によって構成されており、上記の二つの役割はこれらの機器がそれぞれに担っています。

電磁開閉器(マグネット)の本体構成について

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電磁接触器について

電磁接触器は電磁石によって接点を動作させ、主に電路の開閉を担っている機器です。

外部から電源を与えることによって内部コイルが励磁し、この磁力によって三相分の接点が投入されれるというのが動作の流れになります。

電磁接触器の構成について

モーターなどの動力機器は、大きいものになれば数十アンペアの大きな電流が流れます。

開閉時には大電流によるアークを消弧できる能力が求められるため、電磁接触器のような専用の開閉器が必要となります。

モーターの容量が大きいほど電流も増加するため、それだけサイズの大きい電磁接触器を用意する必要があるのです。

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熱動継電器について

熱動継電器(サーマルリレー)は過電流の際、電磁接触器の励磁を解くために使用されます。

サーマルリレーの内部にはヒータが巻きつけられたバイメタルというモノが内蔵されいますが、これは二種類の金属を張り合わせた素子になります。

金属は温度上昇に伴い膨張しますが、その伸び率は金属ごとに異なります。

張り合わされた二種の金属はそれぞれ異なった伸び率であるため、温度上昇により素子全体が湾曲してしまうのです。

この「温度上昇に伴い湾曲する性質」を接点として利用しているのが、サーマルリレーです。

熱動継電器(サーマルリレー)の原理について

過電流がヒータに流れて温度上昇し、同時にバイメタルも湾曲し接点が外れることで、電磁接触器の励磁回路を開放します。

(※このあたりについては「【制御】自己保持回路」で解説)

【自己保持回路】動作原理について ~回路図による解説付き~
概要 自己保持回路とは電磁開閉器や継電器(リレー)が自己の接点を利用して、コイルの励磁状態を保持する回路です。 自己保持回路は主にモーターの起動・停止を行うために使用されてます。 イラストのような回路が一般的なものになります。...

つまりサーマルリレーは、温度センサのようなモノと思って良いかもしれません。

三極品では経済性から、両端(R相とT相)にヒータとバイメタルが備えられているモノが多いです。これは二素子あれば過電流については十分検出できるためです。

しかし欠相については大きな電流が流れない限り保護出来ないため、素子を三相分用意してより確実に欠相検出できるようにしているモノもあります。

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まとめ

  • 電磁開閉器は電磁接触器熱動継電器(サーマルリレー)から構成されている
  • 電磁接触器は電路の開閉を担っている。
  • 熱動継電器(サーマルリレー)は主に過電流保護を担っている。
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参考文献・サイト

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コメント

  1. […] 概要 リレー(継電器)とは、外部からの電気信号を受け取り、電気回路のオン動作・オフ動作を行う電気部品です。 無接点(半導体接点)リレーと有接点(機械接点)リレーの二種類がありますが、制御盤内で使用されるものは後者の有接点リレーを多く… 【低圧】電磁開閉器について […]

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